統計予測のしくみ|過去の天気から「この時期の天気」を出す方法
最終更新日: 2026-10-06
このサイトが「5年先の7月20日」のような日付の天気を出せるのは、未来を当てているからではありません。過去の同じ時期の観測を数え直しているだけです。その数え方を説明します。
前後30日を、近い日ほど重く数える
ある地点の7月20日を知りたいとき、過去の7月20日だけを見ると、年数が30年あっても30日分しかサンプルがありません。そこで前後30日(6月20日〜8月19日)まで範囲を広げ、対象日に近い日ほど重く数えます。
重みの形は正規分布(ガウス窓)で、標準偏差は10日です。7月20日そのものの重みを1とすると、1週間ずれた7月13日は約0.78、3週間ずれた6月29日は約0.11まで下がります。こうすると「7月下旬らしさ」を保ったまま、数えるサンプルをのべ千日規模まで増やせます。
窓の形と幅は勘で決めたものではなく、2021〜2025年をそれより前の年だけで予測して採点し、点のよかった値を選んでいます。
新しい年を重く数える(天気だけ)
気候は変わっていくので、30年前の7月と去年の7月を同じ重さで数えるのは適切ではありません。天気(晴れ・曇り・雨・雪)の集計では、年の重みを 0.5 ^ ((今年 − その年) / 5) としています。5年前の年は半分、10年前は4分の1、20年前は16分の1の重さです。
いっぽう降水確率には年の重みをかけていません。新しい年を重くしても降水の予測が良くならず、「最近は雨が多め/少なめ」という傾きに予測の力がなかったためです。検証して効果がなかったものは入れない、という方針をとっています。
天気の確率と、最もよく出る天気
重みを掛けて数えた結果から、晴れ・曇り・雨・雪・みぞれそれぞれの出現確率(%)を出します。地図のマーカーやページの表に出る「天気」は、このうち最もよく出る天気(最頻値)です。
そのため「晴れ 45% / 曇り 30% / 雨 25%」の日も、表では「晴」と表示されます。確率の内訳は地点のページや地図の詳細パネルで確認できます。「晴れの日の割合」として載せている数字は、この晴れの確率のことです。
降水確率は、天気とは別に数える
降水確率は天気の分類とは独立に、日降水量が1mm以上だった日の重み付き割合として計算しています。気象庁の降水確率と同じ1mm基準で、雪やみぞれも降水に含みます。
天気の分類では「曇時々雨」の日は曇りに数えられますが、降水確率にはきちんと反映されます。くわしくは降水確率の意味をご覧ください。
この方法で分からないこと
この方法は「その時期にどんな天気になりやすいか」を出すものなので、その日の天気そのものは当てられません。台風が来ているかどうか、前線がどこにあるかは一切使っていません。数日以内の予定には気象庁の天気予報を使ってください。使い分けは天気予報との違いと使い分けで説明しています。